2018年5月26日(土)、みんなの森 ぎふメディアコスモス内あつまるスタジオにて第11回WordBench岐阜を開催いたしました。
今回は来たるWordPres5.0というバージョンに搭載される予定の新しいエディタ「Gutenberg」を、デモを交えながら簡単にご紹介する内容となりました。また、そのあとは、アンカンファレンスでコミュニティ内のコミニュケーション促進を行いました。
ガイダンス
今回から試しに導入してみたのがこちらのガイダンスです。
過去開催してきたWordBench岐阜において様々な質問や要望をいただくのですが、その中に「あ、これはちょっとご理解いただけてないな」とか「んん?この要望は・・・?」ということも少なくなくなってきました。
ですので、「WordBenchとは何か」「オープンソースとは何か」「100%GPLとはなにか」といったことをしっかりとお話ししていかなくてはならないなと考えました。
そして、今回から試験的に会の冒頭にガイダンスを差し込み、毎回参加してくださる方には面白みも少なくなってしまうのですが、説明を行なっていこうということになりました。
Gutenbergについて
GutenbergはWordPress5.0へのメジャーアップデートに伴い搭載される予定の新しいエディタになります。
感覚で言うならば、「今までのビジュアルエディタをベースに投稿体験を統一しようとしている」と個人的には感じています。ですので、開発者や制作者の多くが利用するテキストエディタの感覚で利用するとちょっと慣れが必要になりますし、今までビジュアルエディタで編集していた方もブロックという概念を理解しながらコンテンツ制作を進めないといけなくなるので、違和感を感じる部分もあるかもしれません。
そのために、先に少しだけでも知っておく・目で見ておくことで、移行がスムースになればと考えてこちらの内容で行うことにしました。
実際にデモを行いながら解説したりしているので、スライドと動画を一緒にご覧いただけると良いかと思います。
アンカンファレンス
今回から新しい試みを2つ導入しました。
- 付箋の導入
- 名札の導入
付箋の導入
今までアンカンファレンスを様々な形で試しながら運営してきました。その上で出てきた問題として「なかなか質問や意見を自分で言える人ばかりではない」という点。
まぁ、自発的に参加してくださる方々の中でこのような点に対応することが甘いとか言われる方もみえるのかもしれませんが、WordBench岐阜へ参加してくださる方々の多くは初心者・初学者のみなさんです。ですので、ご自身の質問や知識に自信を持っている方ばかりではありません。
しかし、そこはコミュニティですので、支えあいながら質問もしてもらってフォローしていく体制をとっても良いだろうと考え、試してみることにしました。
方法としては、
- 8名以内くらいになるように参加者をグループに分ける
- 各グループにメンターを配置する
- グループのメンバーに付箋を配り、付箋1枚につき1つの質問を書いてもらう(質問数に制限なし)
- メンターがジャンルに分け、バランスを取りながらグループ内で意見交換をする
という形です。
今回行なってみて、個人的な感想としては「良かった」と感じました。まず一番良いのがネタに困らないという点ですね。実際に質問として上がってきているものなので、あとは話すだけという形になるのが良かったです。
ただし、参加者のみなさん全員が質問したいことを持っているとも限りませんので、そういう部分をどうフォローしていくかという部分は次回までの課題となります。
名札
今回より主にアンカンファレンスで使うための名札を用意しました。
このように配色でそれぞれの属性をわかりやすく示しています。ここに名前(本名でなくても可)を書いてもらう、名札入れに入れてもらい身につけていただく、もしくは目の前の置いてもらうという形で利用してみました。
このカードのデザインは岩田さんのご協力をいただきました。ありがとうございました!
この名札カードを利用することによって、隣の人や向かい合っている人がざっくり何をしている人なのかがわかるので、質問もしやすくなりますし、コミュニケーション促進の一助になることを期待して用意しました。
使い捨ては勿体無いので、名札はWordBench岐阜側で一定期間保管させていただき、毎回参加される方には再利用していただくような形にしています。また、様々な属性をまたぐという方もお見えになると思いますので、そういった方々には複数枚ご利用いただいて、その日の気分で切り替えてもらうようにしました。
まとめ
今回は、会場内では比較的小さめの会場でしたが、満員にならなかったのでちょうど良いくらいの密度で開催することができたかと思います。アンカンファレンスもコミュニケーション促進に役立っていたかと思われましたし、次回以降もブラッシュアップを行いながら開催して行こうと思います。
アンカンファレンスで出た質問と返答
以下、アンカンファレンスでいただいた質問の中から有用な質問をランダムにピックアップして掲載しておきます。


JimdoもWixも世界規模のサービスですので多くのユーザーがいるという状況から考えても、気に入って使っている多くの方がみえるサービスだと認識しています。
しかし、WordPressも含め得意・不得意があります。ですので、使ってみて比較するという方法が一番だとは思いますね。
運用するスタイルや方法、ウェブサイトに設定する目標などで大きく変わってくると思います。ですので、そういったゴールから逆算して利用するサービスを検討して見てもよいかもしれませんね。


詳しく説明すると長くなってしまうのですが、サーバーと接続するという事に関して不自由しないのでこちらを使っています。ちなみに有料ではあります。


最近では、ちょっとFlywheelが重い時があるのでMAMPを利用することが多いです。プロジェクトごとに環境を作っています。終了した案件は、GitBucketやGitHubのプライベートリポジトリにバックアップを取ってから削除します。
何かあった場合には、すぐに環境を再構築することもできるので安心です。


基本的に対象となるOSとブラウザバージョンで動作確認を取っていくという、地道な作業になることが多いです。
詳しく質問されたい場合には、Facebook上にあります承認制グループ「WordBench岐阜参加者フォーラム」をご利用ください。WordBench岐阜に参加したことがある方であれば誰でも参加できます。

使っているテーマで表示が崩れる情報がある。

しかし、アップデートによってトラブルが発生するということもあり得るという事も事実です。
そういった場合には、まず原因を特定することから始めます。
- バックアップを作成する
- プラグインを全て停止する
- テーマをフェフォルトテーマ(Twenty〜)に変更する
まずはこのような対応を行い、順に1つずつプラグインを有効化しなおしながら動作を検証していきます。
その原因が判明したら、そのプラグイン作者に問い合わせるなりしてみることをおすすめします。
よく聞くお話ですが、PHPエラーなどが発生して、テーマやプラグインの中のコードを直接修正してしまうという方が少なからずお見えになりますが、そういった対処をされるとその時だけは解決するような形に見えますが、後日それらにアップデートがかかると、上書きされてしまうので、また同じエラーが発生することも起こり得ます。
ですので、ある程度特定できた段階で制作者に情報提供することをおすすめします。この方法で試してみると、一概にテーマが悪かったということではない場合もあります。


ウェブサイトを運用していく上で安全・安定をできるだけ担保したいと思うのですが、そういう場合にはWordPress公式リポジトリに掲載されているテーマの使用をまずはおすすめします。
そして、そのテーマの中でどんなテーマが良いか、という話になるのですが、どういうテーマが適しているかについてはケースバイケースなので簡単には答えられません。
選び方という点で言うならば、
- 最終更新日が古くないもの
- WordPress対応バージョンの確認
- アクティブインストール数(実際に使われている数)
上記の情報は確認した方がよいでしょう。
アップデートが頻繁にされているかどうか。利用しようとしているWordPressのバージョンに対応しているか。実際に使われているサイトの数を確認することによって、ある程度不具合などが少ないと考える事もできるかと思います。
テーマを選ばれる際には、このような点を確認されるのも良いかと思います。


レベルやクオリティは人それぞれなので、そこを高めないと仕事としてはやっていけないとは思いますが、単純に言葉の定義の部分だけで言えば、そうなるかと思います。
勉強することは確かに少なくはありませんね。デザインの流行も取り入れるかは別として把握しておくべきでしょうし、使えるアプリケーションの種類や操作方法なども習得しないといけません。しかし、スキルによっては「私はこれでやります」と言い切れるのかなとも思いますので、新しいものをどれだけ学習する必要があるかないかも、仕事のやり方というか、スタイルで決まってくるのかな、といった印象を持っています。


有名どころで言えば、
- Twitter Bootstrap
- Foundation
などがありますね。
しかし、利用している人は多いのかどうかは不明ですね。確かにBootstrapをベースに作られているテーマは少なくはありません。しかし、拡張性などに制限が発生したりすることを気にして利用をやめる方もみえるでしょう。
一番良いのは、まずは使ってみてから考える、ということでしょうかね。個人的にはCSSフレームワークは最近は指定がない限りはほとんど使いません。